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ジェンダーに因らず起業しやすい社会へ

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現在では起業する人が増えてきており、企業の起業家支援活動が活発になり、起業家志望者も多くいます。しかし、男性の起業家と比較して女性の起業家の数はかなり少なく、その環境が問題視され始めています。 

今回はなぜそのようなことが起きるのか、またその問題点と解決策について紹介します。

日本人女性は起業をしたい人が多いのに1割以下なのはなぜ? 

 まず、具体的に現在日本で占める女性社長や起業家についてみていきましょう。日本で2020年4月時点において女性社長の割合は8.0%です。女性社長の年代は70-74歳が最も多く、男性と比べてはるかに高い「同族継承」による就任率を誇っています。女性管理職の割合も8.5%とおおよそ同じであり、諸外国と比べても日本はとても低い水準にあります。 (※1)更にスタートアップ業界では女性の割合はが5%です。海外のフィンランドなどでは4割以上が女性であることを踏まえると、異常であることが分かり決して無視をすることはできない問題です。(※2)

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起業家内にジェンダーハラスメントや差別はある? 

この現状は、女性の能力不足ではなく、ジェンダーバイアスなどの社会文化的な要因が大きなものを占めていることは間違いありません。まだまだ起業家コミュニティや投資家・VCは男性中心社会です。こういったコミュニティでは、セクハラなどのジェンダーハラスメント行為も横行しやすく、特に投資家・VCと起業家といった構造的な上下関係が生まれやすい場所では顕著になり問題化しています。 

昇格によって社長を目指すとしても、管理職自体が少ない中で段階を飛ばして役員や社長になっていくというのは現実的ではなくこの問題の根の深さを感じさせます。 

 

起業家は声を挙げない

世界では#MeTooムーブメントなど、声を挙げる人が増える中で、日本の起業家でセクハラやジェンダーハラスメントが起きてもまだまだ声を挙げることができずにいる人がほとんどです。声を挙げないことが賢いというイメージが世の中に流布していることが、起業家が声を挙げることができない本当の理由かもしれません。

ハラスメントや嫌がらせが存在しないのではなく、聞こえないようにする社会の雰囲気と社会構造がまだ確実に存在します。

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ひとりひとりの理解と努力が必要。ジェンダー「平等」は誰もが自分事である。 

女性における起業を中心に現状を見てきましたが、この分野ではジェンダーに依存しない機会の平等とは程遠い状態にあるといえます。女性もより多く、簡単に起業に挑戦できる環境を整えていくことは人権としてのジェンダー平等はもちろんのこと、経済・利益的にも女性の強みを活かした経営や母数を増やすことでメリットが生まれてくるのは間違いありません。 

 現在、女性のほうが生物的に起業関係に向いていないという不適切な偏見がもととなり批判されることも多いようです。しかし、実際には優秀な女性経営者も多く存在しますし、致命的な有意差はなく事業が始まってからの黒字維持率は女性のほうが高いというデータもあります。 

 

起業家が育たない国に未来はない 

国は企業の集合体であり、起業家は日本の未来を創る存在です。 

起業しやすく、女性が動きやすい環境を作るためには、個人ひとりひとり、企業の理解が必要になってきます。日本の未来を創る起業家が、ハラスメントやバイアス、嫌がらせなどで起業を辞めてしまう日本に、経済発展の未来を見いだせるでしょうか。

起業のしやすい環境を皆で創り、ハラスメントをしあう世の中ではなく、応援しあえるあたたかい社会の実現に向けて。まずは、現状の問題を知ることから始めるのかもしれません。

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ライター:shoma tokuyama 

 

 

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