ジェンダーに関する言い回しひとつでニュースになってしまう事例が絶えないこの頃。社外にも拡散する可能性があるSNSはもちろん、職場で使う言葉にも注意が必要です。
職場コミュニケーションやSNSで使いがちだけど、実はNG!な表現を3つご紹介します。
・髪切った?かわいいね。
職場でかける言葉としては不適切と言い切ったほうが良いでしょう。その他にも「スカート短いね、下着が見えるよ」など相手を性的な対象として見る、容姿を必要以上に褒めることは避けたほうが無難です。
ただし、行動に関しての指摘は問題ありません。「髪切った?」は相手の性に因らず誰にも言う言葉なのでハラスメントには当てはまりません。ポイントはそのセリフは相手が「男だから」「女だから」言っていることか、性的な視点で指摘をしていることか、です。
・イクメン
2010年に内閣府が少子化対策としてつくった言葉です。流行語のトップ10入りし、メディアやニュースでもよく見かけるようになりました。
しかし、2019年の朝日新聞のアンケートではイクメンという言葉が「嫌い」と7割の人が回答。イクメンという言葉は時代遅れでは?など、議論が交わされています。
育児をしている男性が少数であり、女性が育児をすることが当たり前であることのバイアスを助長しかねません。もしイクメンという言葉を使うのであれば、女性が育児をすることについても褒めるイクウーマンという言葉も使うと良いでしょう。
女性が育児をするのは必ずしも当たり前ではなく、個々の家庭によるからです。
ポイントは、対になる言葉があるかどうかです。イクメンという言葉はあるのに対になる言葉が女性にはありません。同じ理由で女医、やリケジョ、内助の功なども避けたほうが良いでしょう。
医者は男性だろうというバイアス、理系女性が少ないというバイアスを助長しかねないからです。
・かわいいから許す
褒めているようでNGな表現です。ルッキズム(外見至上主義)の一つで、イケメン社長や美人過ぎる医者がNGなことと同じ理由です。
当人は良かれと思った言葉も、当人が不快に感じている、「外見が良いから出世するんだね」「外見ばかり注目されて、能力を見てもらえない」など女性の社会的な活躍を遠ざけかねないものです。
ミスをしても外見が良ければ許すという判断基準は、許されない人が発生しかねないルッキズムを強化する思考です。外見とスキル・実績を分けて考えるようにしましょう。
まとめ
ジェンダーの表現は社内でも問題に挙がりやすく、使っていると「ジェンダーの教養のない人」「遅れている」などと思われやすいので注意が必要です。
深刻化をすると、「上司にこんなことを言われた。」「ジェンダーハラスメントに当たると思う」など申告をされたり、SNSで炎上をすることも考えられます。
まずは企業のリスク対策として社員へのコミュニケ―ション教育を行い、ジェンダー平等に強い組織づくりを行いましょう。
どのようなジェンダー表現ならいいの?社内でのコミュニケーションはどう変えたらいい?
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